何かと衝撃的だったドレンテ州議会訪問レポートです。2024年12月18日に訪問しました。
庁舎には、議会と行政施設が入っています。ドレンテ州議会にPvdDは2議席を持っています。
庁舎内で抗議活動
最初に驚いたのは、入ってすぐのロビーでエクスティンクションレベリオンが抗議活動をしていたことです。当日行われていたのは議会ではなく、農薬や除草剤による水質汚染に関する政党の話し合いです。エクスティンクションレベリオンは、はっきりと「毒 (Poison)」と表現して、抗議活動をしていました。なぜ市民団体が建物内で抗議活動できるのか、と聞いたら、「民主主義だから」という事でした。平和的な活動だったら建物内でできるそうです。
ドレンテ州議会
次に驚いたのは、議会内で、議員たちが、コーヒーやジュースを飲み、クロワッサンやお菓子を食べながら議論していた事です。行政スタッフや記者や傍聴人たちも同様です。しかも、給餌する人たちがいて、私たちにも何が飲みたいか聞いてくれ、持ってきてくれました。お菓子も持ってきてくれたのですが、ヴィーガンだと伝えると、ヴィーガンのお菓子を持ってきてくれました。
(議場)
(評決)
(PvdD レナーテ・ズイカー議員)
(議場内に用意された飲み物と食べ物)
(ヴィーガンのお菓子)
議会の昼休みにPvdDの部屋に行き、州議会議員・スタッフ・ボランティア、6名の方々とランチミーティングし、アドバイスをいただいたり情報交換をしたりしました。議会内には厨房があり、議員やスタッフの食事を作っているそうです。用意された食事は、ヴィーガンのピザやサンドイッチなど。とても美味しかったです。PvdDは、議会にヴィーガンの食を用意するように要望し、叶えられ、今では他の人々もヴィーガン食を食べるようになったそうです。
(ヴィーガンのサンドイッチとピザ、フルーツ)
オランダでPvdDが、22年前、動物を擁護することを目的とした政治活動を始めた時、奇異の目で見られたり嘲笑されたりしたそうです。私たちと話しているとその時のことを思い出すそうで「日本で、そのような政治活動を始めるのは、とても勇気がいることだと思います。」と言ってくれました。
(PvdD シスカ・ピークス議員)
この議会が今年最後の議会ということで、最後にセレモニーがあり、16歳のバイオリニストが議場でとても美しい演奏をしました。
その後、議長のスピーチがはじまり、その途中で突然、議長が「日本からようこそ、歓迎します」と言ってくれ、起立した私たちに、議員をはじめ、議場の人々が拍手を送ってくれました。暖かく歓迎してくれ、本当に感激しました。
帰り道
連れて行ってくれた人が、駅まで歩く間にあるさまざまな建物を教えてくれました。
- 社会保障を担当する施設
- メンタルヘルスの施設
- レンボーフラッグがはためく先進的なモスク
- 移民を受け入れ問題を解決する施設
- 社会的困難の相談に乗る無料の法律相談所
- 就労支援施設
- NGOが格安で借りる事ができるビルなど。
社会保障や就労支援施設などは日本では考えられないほど巨大な建物であり、違いを実感しました。
ドレンテ州議会の見学をもって、APFの方がアレンジしてくれた訪問や面談は全て終わりました。