アニマリズム党 政策 ベーシックフード・ベーシックライス・ベーシックインカム

アイキャッチ:政策_国政_ベーシックフード-ベーシックライス-ベーシックインカム 重要記事

セーフティーネットについて

アニマリズム党の「4. 保障」政策のうち、3 社会包摂政策は、「ベーシックライス」「ベーシックフード」の導入です。これは、セーフティーネット政策であり、現在の公的扶助・生活保護政策の一部を代替するものです。
「ベーシックインカム」の導入は検討し続け、可能な状況になったら実現します。

セーフティーネットの根拠

セーフティーネットは、重要な人権の一つである日本国憲法第二十五条に規定された国民の生存権と、国民の生活を保障する国家の義務を実現するための制度です。厚生労働省の社会福祉4分野のうち、公的扶助・生活保護がそれにあたります。

日本国憲法第二十五条
(1) すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。(* 国民の生存権)
(2) 国は、すべての生活部面について社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。(* 国民の生活を保障する国家の義務)

https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=321CONSTITUTION

セーフティーネットが必要な理由

社会とは、社会を構成するメンバー共通のプラットフォームです。言い換えれば、メンバー全員が、衣食住を保障され、可能な限り自由に、個性を発揮し、自己実現を達成することを相互にサポートするのが社会です。

社会は様々な人から成り立っており、サポートが必要な人々もいます。生まれながらにハンディキャップを持つ人、人生の途中で事故や病気でハンディキャップを持った人、社会に適応できない人、社会からドロップアウトしてしまった人、一時的に社会から逃避・避難したい人、子供を産み大切に育てたい人など。私たち全員はいつでも、社会からのサポートがなければ生き続けることができない状況になる可能性を持っています。

セーフティーネットが必要な理由は、社会を構成するメンバー一人一人が社会に包摂され、生き続けるためです。

以下に、「ベーシックフード」「ベーシックライス」「ベーシックインカム」の定義を明確にした上で、実現可能性を確認し、アニマリズム党の政策を記述します。

ベーシックフード・ベーシックライスの定義

ベーシックフードの定義

ベーシックフードとは、一定の社会集団を運営する組織(国・地方公共団体・コミュニティー運営組織等)が、一定の社会集団の構成員(国民・地方公共団体住民・コミュニティーの住民等)全員に対して、身体生命を維持するために必須かつ必要な量の、植物性食品を配布する制度。

* 動物性食品は、ベーシックフードではありません。
理由は以下です。
1. 動物の苦痛や死を伴い、非倫理的である。
2. 魚や軟体類、哺乳類などの野生動物は、環境そのものである。殺して食べること自体が環境破壊であり、持続可能社会の実現に逆行する。
3. 畜産や養殖は、動物の苦痛と環境負荷が高く、倫理的にも持続可能社会の実現のためにも認められない。
4. 人間の身体生命の維持に不必要である。

ベーシックライスの定義

ベーシックライスとは、一定の社会集団を運営する組織(国・地方公共団体・コミュニティー運営組織等)が、一定の社会集団の構成員(国民・地方公共団体住民・コミュニティーの住民等)全員に対して、身体生命を維持するために必須かつ必要な量の、米および米加工品を配布する制度。

*著作権について

「ベーシックフード」「ベーシックライス」は、アニマリズム党代表 目黒の発案であり、私はこのアイデア・言葉・定義に著作権を主張いたします。著作権を主張し、皆様に明示していただく理由は以下です。

  • ベーシックフードを研究・検討・導入・運営・評価・修正する等の各過程において、ベーシックフードに動物性食品を含められることを防ぐため。つまり、動物が苦痛を与えられ、殺されることを未然に確実に防ぐため
  • アニマリズム党として発案した政策であることを明示するため

「ベーシックフード」「ベーシックライス」という言葉や定義を引用する際は、以下の著作権表示とURLの表記をしてください。

  • 日本語で表示する場合
    ベーシックフード © 2023 目黒峰人. https://animalism.party/policy-basicfood-basicincome/.
    ベーシックライス © 2023 目黒峰人. https://animalism.party/policy-basicfood-basicincome/.
  • 英語で表示する場合
    Basic Food © 2023 MEGURO Mineto. https://animalism.party/policy-basicfood-basicincome/.
    Basic Rice © 2023 MEGURO Mineto. https://animalism.party/policy-basicfood-basicincome/.
  • 併記で表示する場合
    ベーシックフード|Basic Food © 2023 目黒峰人|MEGURO Mineto. https://animalism.party/policy-basicfood-basicincome/.
    ベーシックライス|Basic Rice © 2023 目黒峰人|MEGURO Mineto. https://animalism.party/policy-basicfood-basicincome/.

ベーシックインカムの定義

ベーシックインカムとは、一定の社会集団を運営する組織(国・地方公共団体・コミュニティー運営組織等)が、一定の社会集団の構成員(国民・地方公共団体住民・コミュニティーの住民等)全員に対して、最低限の生活を営むのに必要な現金を支給する制度。
(アニマリズム党の定義)

ベーシックフード・ベーシックライスの実現可能性

予算の整理

日本国の収支と、ベーシックインカム等にかかる予算をまとめます。(単位:兆円(年間))

項目金額備考
国の収入107.6税収 65.2 公債36.9
国の支出114.4社会保障 36.9
生活保護2.82023年 補足率15〜20%
 14補足率100%の場合
ベーシックインカム116月8万円
ベーシックフード45月3万円
ベーシックライス5.12020年
 米市場規模3.92020年 1人当たりコメ消費量 50.8Kg
 (9)1962年の消費水準 1人当たりコメ消費量 118Kgで計算
 米加工品市場規模1.22020年
ベーシックベジタブル32021年 生鮮野菜市場規模

生活保護費
2023年度の生活保護費は2.8兆円。補足率は15〜20%と考えられています。補足率とは、生活保護の受給資格がある人のうち受給している人の割合です。受給資格がある人が全員受給した場合、生活保護費は14兆円となります。
生活保護費の内訳は、医療扶助費51.8%、生活扶助34.3%、住宅補助11.8%、その他2.2%。全員受給した場合の生活扶助の金額は、4.8兆円です。生活扶助の中には食費以外にも水道光熱費などの補助が入っています。なお、生活保護受給者の割合は、人口の1.6%です。
その他生活保護の解決すべき課題は以下です。

  • セーフティーネットの重要性が国民に共有されていない
  • 社会とは、社会を構成するメンバー共通のプラットフォームであり、相互サポートする仕組みであるという価値観が共有されていない
  • 自分の価値観と合わない人々や経済的に貢献しない人々を、社会から排除しようとするという風潮や主張が強まっている
  • 生活保護を受給できる人々が、受給していない。原因は文化的な価値観や、行政による厳しい審査、批判的な人々による圧力等

政策案の検討

記事内画像:人に関する政策-私たちの生活-4.-保障政策の構造。ハンディキャップ保障でハンディキャップを持つ人々を保証し、その人々も含めた全員の個人保障を行う。何かあった時のための社会保障(セーフティーネット)を構築し、社会保険も整備する。という目的を図に表している画像です。

アニマリズム党の保障政策は図のようになっています。「1 ハンディキャップ保障」は現在の厚生労働省の社会福祉4分野のうち、社会福祉を引き継ぐ制度であり、存続し続けます。ここで検討するのは、社会包摂(セーフティーネット)の部分です。

ベーシックインカム

一人当たり一月のベーシックインカムを8万円とすると、年間で116兆円となり、国家予算を超えてしまいます。これは実現不可能です。
またベーシックインカムには、ベーシックインカムの有効性の証明が難しい、ベーシックインカムと社会保障の統一には多くの課題があり、ほとんど統一できる見込みはないなどの問題があります。
しかし、ベーシックフードを実施することにより、ベーシックインカムの予算を圧縮することができ、実現可能性を高めることは可能です。

ベーシックフード

予算
ベーシックフードは、その人が身体を健康に維持できる分の、国産の米・穀物・野菜・ナッツ類、塩・醤油・味噌・味醂・植物性油などの調味料を、無料で現物支給するものです。配布する食料等は可能な限り地産地消とします。
一人当たり一月の食費を3万円として計算すると、45兆円となります。日本の社会保障費36.9兆円を超えてしまいこれも困難のように思えます。
ただし日本の2022年度食料自給率は38%なので、17.1兆円が国内産の食品、27.9兆円が輸入食品です。ゆえに自給率を上げる、地産地消によって間接費用を下げる、段階的に導入するなどの工夫をすれば実現可能性を高めることができると思われます。
なお、生活保護のうち、ベーシックフードに置き換わるのは、生活扶助のうち食費の部分のみです。また、アニマリズム党の「保障」政策における「ハンディキャップ保障」(現在の厚生労働省の社会福祉4分野のうち、社会福祉を引き継ぐ制度)は、改正し存続します。詳細は、「4. 保障」へ

利点
ベーシックフードの利点は以下です。

  • 産業: 地元の農業を活性化し、雇用を確保することができます。農業が活性化することにより、地元食材を活かした商品開発を促すことができます。
  • 移住促進: ベーシックフードによって、最低限の生活が保障されれば、都会に住む理由が無くなる人もいます。農業振興が成功した地域には、職を求める移住者が引っ越してくることも期待できます。
  • 無駄遣いの抑制: ベーシックインカムの問題の一つは、配布した現金をギャンブルやお酒に使ってしまう可能性があることです。少なくともベーシックフードの部分においては使うことはできず、また健康的な穀物や野菜をしっかり食べることによって心身の回復やサポートに貢献することを期待できます。
  • 日本の農業、特に米の可能性: ベーシックライスへ
  • 環境: ベーシックフードは地産地消を促します。フードマイレージ等の環境負荷を減らします。人によっては食料廃棄物が出る可能性がありますが、生ゴミの回収と堆肥化を行い、循環させることで解決することができます。
  • 国防: ベーシックフードは食料自給率の向上に貢献します。よって国防・食料安全保障に資することができます。少なくとも輸入が途絶えたとしても、日本人全員が食べていけるだけの食糧自給率を達成するか、途絶えたとしてもすぐに増産して食料を確保できる体制を取ります。

チケット制
ベーシックフードの配布はチケットにより行います。チケット制にすることにより、交換対象を国産の米や野菜に限定した上で、銘柄などを自由選択でき、余剰分の処理や腐敗の防止が可能になります。地産地消に関しては、フードマイレージ分を値引きして交換できるようにして促します。

ベーシックフードは、国民全員の安心安全を担保し、心身の健康を保つことができます。たとえベーシックインカムが実現できなくても、ベーシックフードは実現すべきだと考えます。

ベーシックライス

予算
2020年の、ご飯として食べられた米の市場規模は3.9兆円。米加工品の市場規模は1.2兆円です。米の自給率は100%であり、現実可能性は高いでしょう。
また、米の消費を推進することにより、仮に1962年水準の消費量に増加させることができれば、米の市場規模は、9兆円になります。

利点
ベーシックフードと同様の利点です。

チケット制
ベーシックライスの配給もチケット制です。

米の可能性
アニマリズム党は、特に、日本が最も得意とし、また日本の象徴でもある米に可能性をを感じています。例えば、ライスミルク、餅、米粉を使ったパン・スイーツ・ピザ・ナン、・栄養機能性食品など。場合によっては繊維やエネルギー分野への展開の可能性もあるかもしれません。
例えば、ヨーロッパなどでは、ライスミルクは植物性ミルクの主力製品の一つです。しかし日本では豆乳が多く、ライスミルクはあまり販売されていません。また、ヨーロッパのライスミルクは美味しいのですが、日本のライスミルクであまり美味しいものはないように思います。
牛乳を飲む人が減り、給食のミルクが選択できるようになるにつれ、ライスミルクの需要は高まるでしょう。また、日本の米はおいしく、海外のライスミルクより美味しいミルクを開発することができたら、輸出の可能性は高いと思います。
グルテンフリーなどの健康志向が高まっている中、日本の米を活用した商品展開には明るい未来が待っていると期待できます。アニマリズム党は、米の可能性追求する生産者、産業、研究をサポートします。
他にも漬物や納豆などの発酵食品なども可能性を秘めているでしょう。
これらは、可能性が十分に追及されていない成長分野であり、ヴィーガン食や健康食を求める海外市場への輸出にも可能性があると考えています。

結論

以上のことから、ベーシックライスは十分に実現可能であり、また実現すべきです。
ベーシックフードは、段階的に導入することにより可能であると考えます。
ただし実現のためには、慎重な検討と研究が必要です。

アニマリズム党はこの政策実現のために引き続き調査研究を重ね、本案を実現させたいと考えています。

FAQ

Q. ベーシックライスやベーシックフードができたら、食料品店が困るのでは?

A. ベーシックライスが実現した場合、食料品店の売上げの減額は米のみとなります。米専門店は配給を請け負う機能を持たせることによって存続可能となります。なお、外食産業は今まで通りに米を買うことになります。
ベーシックフードが実現した場合、米を含む植物性食品の分が、食料品店の減額となります。加工植物性食品を含む他の食料品や飲料品は今まで通り販売できます。また、ベーシックフードの配布機能の主な部分は地元の商店が果たし、賄いきれない部分を大型チェーンスーパーが果たす仕組みにすることによって、地元商店と大型チェーン店の共存に寄与すると考えられます。
ベーシックフードは、市民の餓死を制度上防げ、貧困家庭が食に関しては困ることなく、様々な理由で仕事ができない人が生きていけるだけの十分な食料を確保できます。国民全員の利益・安全・安心と、食料品店の利益減を比較した場合、前者のメリットが上回ると考えています。

《参照》

【図】国の収入(令和4(2022)年度一般会計歳入. Ⅰ 国税庁について. https://www.nta.go.jp/about/introduction/torikumi/report/2022/01_3.htm#:~: .
国の支出
【図】2023年度予算:予算はどのような分野に使われているのか. 財務省. https://www.mof.go.jp/zaisei/financial-structure/index.html .
生活保護
令和5年度社会保障関係予算のポイント. 財務省. https://www.mof.go.jp/public_relations/finance/202304/202304c.pdf.
米 1人当たりの年間消費量
農林水産省. https://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/1808/01.html.
コメ産業の市場規模
コメ産業の環境変化と今後の発展に関する調査 報告書. 日本政策投資銀行. https://www.dbj.jp/upload/investigate/docs/170d92cf7094c9a88a0dbae17017fc1a.pdf. p5.
生鮮野菜の市場規模
生鮮野菜の市場規模推移と第1位がトマトである理由. JAMPS. 2023/5/24. https://www.jamps.co.jp/report/1537.html.
知っていますか?生活保護のこと. 日本弁護士連合会. https://www.nichibenren.or.jp/library/ja/publication/booklet/data/seikatuhogo_pam.pdf.
今、ニッポンの 生活保護制度 は どうなっているの?. 日本弁護士連合会. https://www.nichibenren.or.jp/library/ja/publication/booklet/data/seikatuhogo_qa.pdf.
食料自給率
食料自給率22年度も38%. 日経新聞. 2023/8/7. https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA0742C0X00C23A8000000/.

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