代表の目黒峰人です。
先月から、TNRのボランティアを始めており、一昨日、昨日は、野良猫の捕獲と手術のボランティアをしてきました。
私はこれまで動物権利・動物解放活動を行ってきたため、動物愛護・動物福祉活動について、知識や経験が不足している状態です。
政治団体、政治家として、今後動物愛護・福祉活動に関しても知見を深めていく必要があり、様々な現場を体験しようと考えています。
TNRとは?
TNRは、野良猫を捕獲し、不妊去勢手術をし、元いた場所に離す(又は里親を探し譲渡する)活動です。
TNRを行うのは、「地域住民」「TNRを行う団体」「行政」の3者。
この3者が共同でTNRを行うことによって、「野良猫」は、「地域猫」になります。
「野良猫」は、誰にも管理されていない状態の猫のこと、
「地域猫」は、3者によって存在を把握され、見守られる猫のことです。地域猫は不妊去勢をされているため、一代限りの命をまっとうします。
TNRの是非
TNRは議論のある活動です。
特に動物権利の観点からすると、難しい判断を迫られる活動です。
判断の補助線として、TNRのポジティブな影響、ネガティブな影響をそれぞれを挙げてみましょう。
ポジティブな影響
- 野良猫は年間で、20頭以上の子供を産むことさえあります。子猫は飢えや寒さ、他の動物からの捕食、怪我や病気などによって、多くは苦痛の多い死を迎えます。生まれてくる子猫を減らすことにより、これらの苦痛がそもそも生じない状態を作ることができます。
- 地域猫は見守られているため、人間に虐待された場合、発見されやすく、被害を最小化できます。
- 猫は外来生物であり、ネズミやカエルなど日本在来種の動物を殺害し続けています。この殺害と苦痛を減らすことができます。
- 猫による環境への負のダメージを縮小することができます。
- 猫の殺処分を未然に防ぐことができます。
ネガティブな影響
- 捕獲や、不妊去勢手術や麻酔によって、猫に心身のダメージを与えてしまいます。
- 再び野生に返す場合、引き続き日本の在来動物を殺し続けます。
- 動物の権利の文脈で言うと、明らかな権利侵害を行なっています。
社会制度は、良いとこ取りをすることはできません。
ポジティブな影響、ネガティブな影響を比較し、ポジティブな影響が大きい施策を採用することになります。
アニマリズム党の立場
私は、理論や原則論ではなく、社会の現実、効用や結果による判断を重視します。
その上で、現時点では、TNRを推進した方が良いと考えています。
理由は、
猫という種の苦痛の総量・猫に殺される動物の苦痛の総量と、手術される猫の苦痛の総量を比較した場合、後者の方が苦痛が少ないから。
現時点での国民の動物に対する意識や価値観において現実的な解決法だから。
などです。
もちろん、この判断には様々な批判が予想されます。
上記の判断に拘泥しているわけではなく、より良く、説得的で、実現可能な施策が提案されたら、その案を採用するでしょう。
批判・賛同、忌憚なき意見をお聞かせください。
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